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■「夢告のおかげで救われました!」 |
藤原正彦の人生案内
藤原先生の言葉は手厳しい。でも自立する人間に絶対の価値を置くからこその手厳しさは大いに頷ける |
昨2006年のベストセラー「国家の品格」の著者・藤原正彦氏が、読売新聞の人生相談コーナーに執筆した回答を相談とともに70余りまとめたものです。
人は相談相手を選んだ瞬間に相談に対する回答をある程度期待してしまっている、といったのは、サルトルだったでしょうか。(違ったかな?)本書に登場する相談者たちは、日々の生活に大きな迷いや激しい焦りを感じている人ばかりですが、どことなく、優しい言葉が返ってくることを最初から期待しているような弱々しさを抱えているように見えます。
そんな恐る恐るといった気持ちの相談者にしてみると、藤原先生が打ち返す言葉は思いのほか厳しいものに映るのではないでしょうか。
一例を挙げるならば、仕事も趣味も人間関係も飽きっぽくて情けない私は甘ったれでしょうか、と尋ねるA子さんには、「その通り、あなたは甘ったれのわがまま娘」だと一刀両断。「歯を食いしばることなしに生きて行くことはできない、ということを胸に叩き込まない限り、今後の望みはありません」と畳み掛けます。
藤原先生が見る世間や世界は大変苛烈なものです。ロボットではなく個性をもった人間が生きているのだから無意識のうちに他人を傷つけ、傷つけられる可能性はあるもの。そこには純粋な黒や純粋な白などといったものは存在せず、むしろ正の中に邪があり、邪の中に正がある。だから、友達の多い積極的で明るい子が良い子だという考えや、正邪善悪の二項対立の図式で世の中を見る悪いクセを捨てないと、柔軟な思考が出来なくなると諭します。
人生は時に理不尽で、やるせなく、やりきれないもの。でもだからこそ、誰かに頼り切るのではなく、時間をかけても良いから自分で切り開いていってこそ、充実した生を全うできる。本書を読んでいると、そんな風に藤原先生に叱咤激励されているような気になります。
背筋がぴんと伸びる思いがしました。
人生は自分でつくる |
相談内容は文章にすると、別に相談してもしょうがないような気がします。でも、迷ったときにこうだ、と断定してもらうと動きやすいですね。著者の奥様が「夫のことを藤原正彦先生に相談しなくては」というのが笑えます。